◇『青が散る』 |
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2007-05-21 Mon 21:20
昨日(5月20日)の朝日新聞朝刊,別紙『be on Sunday』(週間TVナビ)の中に,『思い出の2人,私のベストカップルは』という記事が掲載されている。過去に放送されたテレビドラマの中から,思い出に残るベストカップルについて投稿を募り,そのいくつかを紹介しているものだ。「ロンバケ」だの「東京ラブストーリー」だの「花男」だのといった人気ドラマが挙げられる中,「記者もひとこと」と題し,同記事担当の記者が自身の思い出に残るドラマを挙げておられる。
20年以上も前に放送された「青が散る」で,石黒賢が扮する燎平と二谷友里恵が演じた夏子が,私のベストカップルです。テニスと恋と友情と。若かった石黒と二谷が一心に演じていて,夏子が「燎平」って呼び捨てにするのが格好良かったなあ。主題歌は松田聖子の「蒼いフォトグラフ」。これまた名曲でこの群像劇にぴったり。聞くたびに胸がキュンとしました。ドラマを見てから読んだ宮本輝の原作は,青春小説の傑作です。もう一度,読みたくなりました。 うー,わかるわかる。ホント,泣きたいくらいよくわかる。 この記事を書かれた菅野さんという方,おそらく僕と年齢的にそう変わらないくらいだと思う。この年代の人間にとって,このドラマはまさに青春の一本。DVDが発売されたら,絶対買うんだけどな。 当時の青少年たちの胸に多くのものを残してくれた『青が散る』であったが,いわゆる「人気ドラマ」というわけではなかった。放映当時は視聴率が10パーセントいくかいかないかくらいで低迷し,当初19〜20回の放送予定が13回に短縮されたのである。しかし,その後再放送されると,本放送時よりもずっと高い視聴率をとり,局の方がびっくりしたというエピソードがあるという(ひかり出版『TBSドラマ「青が散る」シナリオ集』あとがきより)。 ![]() 〔↑『青が散る』ファンなら是非とも持っていたいシナリオ集。「自分を追いかけて走り続ける小川。自分を追いかけながら,自分から逃げて,走り続ける――」 今こうして読み返してみると,胸がしめつけられる。〕 このドラマが放送されていた当時,僕はまだ中学生だった。たまたま目にした第一話に,自分でも驚くほどに引き込まれてしまい,すぐさま書店に走って宮本輝の原作本を購入したものである。400ページ以上の長編であったが,休憩を挟むことなく一気に最後まで読みきったことをよく覚えている。 その後,幾度となく読み返したこの作品。最初に購入した単行本だけでなく,旅行中に持ち歩くために購入した文庫版も持っている。前出の新聞記者の方と同じく,僕もまた何年ぶりかでこの作品を読み返してみたくなった。 つい先ごろ,この作品が文庫新装版として新たな命を吹き込まれた。活字も大きくなり,上下二巻に分冊。これでまた多くの新しい読者を獲得することであろう。いま現在,青春の盛りにある若い人に,是非とも読んで欲しい。つーか,読んでおかなきゃダメ。読みなさいっ!(←byおすぎ)
今でもこの作品の場面ひとつひとつがはっきりと思い出される。どれもこれも印象深いものばかりなのだけれど,辰巳教授のエピソードは好きだったなあ。スポーツのことは何もわからないながらも,燎平とポンクの息詰まるようなテニスの試合を,遠く離れた研究室の窓からじっと双眼鏡で見守っていた謹厳な老教授である。大病を患い,己の生命の炎が消え行かんとしていることを感じている老人と,コートの上で若きエネルギーを燃やし続ける青年。生命の尊さへと思いを馳せずにはいられない印象的なシーンだ。 この場面をはじめ,ドラマ版で描かれなかったエピソード,描いて欲しかったエピソードは数多い。出来ることなら,もう一度この作品をドラマ化していただけないものだろうか。企画に行き詰ってテキトーな漫画を無理やりドラマ化するくらいなら,この素晴らしい原作をドラマ化してくれた方がよっぽど面白いものができると思うのだけれど。 |
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この記事のコメント |
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こんばんは
>つーか,読んでおかなきゃダメ。読みなさいっ!(←byおすぎ) あの口調共々思い出して、ちょいと笑ってしまいました。 でも、その気持ちは充分にわかります。これからもクラシックとして若い時に必ず読んで欲しい作品の1つですよね。 こんばんは。
おお,cjk67さんも『青が散る』を読んでおられましたか。嬉しい限りです。 宮本作品では,この他に,『錦繍』,『春の夢』,『星々のかなしみ』なども「読みなさいっ!」ですね。 最近の作品はあまり読んでいませんが,以前はかなりのめりこんでいたものであります。 |
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